厚地カーテン
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無地カーテンのヒダをたっぷり見せたい|ウィントの1.5倍と2倍を比べる

この記事の目次
柄を増やさずに、無地のカーテンへもう少し表情を加えたい。そんなときは、色だけでなくヒダの倍率も選択肢になります。同じ生地でも、ヒダに使う布の量が変わると、閉めたときの陰影と、開けて寄せたときのボリュームが変わるからです。
インズの「ウィント」は、麻のような表情を持つ無地調の厚地で、1.5倍の2つ山ヒダと、2倍の3つ山ヒダを選べます。たっぷりしたヒダを見せたいなら2倍を候補に、布量を控えめにしたいなら1.5倍と比較しましょう。ただし、同じ窓へ掛ける場合、注文幅まで倍率に合わせて増やすわけではありません。見え方、幅の指定、継ぎ目の条件を分けて考えると選びやすくなります。
閉めた陰影と、開けたときの布量から選ぶ
ヒダ倍率は、仕上がり幅に対してどれくらいの幅の生地を使うかを示す目安です。ウィントの1.5倍ヒダは約1.5倍、2倍ヒダは約2倍の生地を使う仕立てです。覆う横幅が同じでも、2倍の方が多くの布を折り込むことになります。
たとえば夜にカーテンを閉め、窓全体に並ぶヒダを室内から眺める時間が長いなら、2倍を比較の中心にできます。無地でも山と谷ができると、平らな色面だけではない表情が生まれます。柄の模様を足す代わりに、布の重なりや折れによる陰影を見せたい、という望みに対応する選び方です。
一方、日中は端へ開けていることが多く、寄せた布の存在感を控えめにしたいなら、1.5倍にも理由があります。閉めたときのヒダを増やすことは、開けたときに集まる布も増やすことだからです。2倍を選べば、いつでも窓辺がすっきり見えるという関係にはなりません。
ここで「1.5倍は簡素、2倍は上位」と決めてしまうと、自室でよく目にする姿を見落としがちです。夕方から閉めた窓を背景として見せる部屋なのか、昼間に左右へ寄せた窓を長く眺める部屋なのかを考えます。どちらの姿を好みに近づけたいかを先に決めると、倍率を選ぶ理由が具体的になります。
比較する色は、まず同じにしておくとよいでしょう。濃い色の2倍と淡い色の1.5倍を同時に比べると、色面の印象と布量の違いを分けにくくなります。ウィントの中で欲しい色を仮に一つ選び、その色でヒダを増やしたいかを考える順序です。倍率は好みをかなえる手段で、数字が大きい方を選ぶこと自体が目的ではありません。
ウィントの細かな凹凸と、仕立てのヒダは別の表情
ウィントは、表側が麻のような風合い、裏側が白い二重織の生地です。素材はポリエステル100%で、麻そのものではありません。生地には自然な細かい縦じわがあり、無地調でも完全に平滑な一枚の面とは違う見え方を持っています。
この素材の細かな凹凸と、仕立てでつくる大きなヒダは、分けて考えたい要素です。近くで見る布の表情を気に入ったうえで、窓全体にはどの程度のヒダを並べたいかを選びます。1.5倍から2倍へ変えると素材までなめらかになる、あるいは素材由来の縦じわがなくなる、という選択ではありません。
2つ山と3つ山は、上部で布をつまんだヒダの一か所にできる山の形です。1枚のカーテン全体に大きな波が二つしかない、三つしかないという意味ではありません。また、山数の違いだけから、窓全体のヒダの総数や間隔を自分で算出することも避けましょう。選ぶのは商品で用意された1.5倍・2倍の縫製です。
ウィントには形態安定加工の案内もあります。これはヒダの形を整える加工の話で、1.5倍と2倍という生地量の区分とは別です。1.5倍を選んで加工が付けば2倍と同じ布量になるわけではなく、2倍だから加工の効きが数字の分だけ強くなるということでもありません。インズの縫製案内で、この仕立てと加工の違いを確認できます。資料2
素材の細かな揺らぎに、整った大きなヒダを合わせたいなら、ウィントを選ぶ理由ができます。反対に、小さな縦じわもない平滑な布を必須にするなら、倍率だけを変えて解決しようとしない方がよいでしょう。
ウィントの商品ページ(インズ)
では、生地の紹介と1.5倍・2倍それぞれの縫製条件を照合できます。ナチュラル、グレー、アイボリー、ベージュ、ブラウンから色を考えるときも、素材の凹凸を含んだ無地調として比べてみてください。
倍率を変えても、注文幅を倍にはしない
ヒダに使う布量と、商品ページへ入れる注文幅を分けると、寸法選びは整理できます。インズでは、1.5倍ヒダと2倍ヒダのどちらも、レールの幅にゆとりを加えた幅を指定します。倍率分の生地は縫製の中で使われるので、自分でレール幅を1.5倍や2倍にして注文する方式ではありません。
幅を測る位置は、通常のレールなら左右の固定ランナーの中心間です。窓ガラスや窓枠の幅ではなく、カーテンで覆うレール側の幅から始めます。インズの案内では、レール幅300cm未満は1.05、300cm以上は1.03を掛けて注文幅を求めます。ここでは前者の条件で計算します。資料1
レール160cmなら、どちらも注文幅168cm
レールの採寸値を160cmとすると、160cm×1.05で注文幅は168cmです。1.5倍を選んだ場合も、2倍を選んだ場合も、この168cmを基準にします。2倍だから320cmを入力する、といった計算にはしません。
左右同じ幅で開けるなら、「両開き」を選び、数量は1です。インズの両開きは、指定した幅を半分にしたカーテンが2枚で一組になります。注文幅168cmなら、1枚84cmが2枚届く指定です。168cmのカーテンが2枚になるわけではありません。資料2
この84cmが1枚の仕上がり幅で、その中へ約1.5倍または約2倍の生地を使ってヒダをつくります。つまり、同じ範囲を覆う二つの仕立てを比べているのであって、2倍の方だけ大きな窓を覆う計画に変えているわけではないのです。注文メモでは「合計168cm、両開き、1枚84cm×2枚」と対応させておくと明確です。
また、1.5倍を選んでから幅だけを余分に増やし、2倍らしい見え方へ近づけようとする方法は、この比較と異なります。覆う幅に対する余り方が変わり、2倍3つ山という指定そのものにはなりません。ヒダの量を変えたいときは縫製の選択で変え、採寸から求めた幅は幅として扱いましょう。
一枚84cmでも、2倍ヒダには継ぎ目が入る
同じ幅で注文できるからといって、すべての条件が同じになるわけではありません。ウィントでは、1.5倍と2倍で、生地の継ぎ目が入る幅が異なります。これは倍率を決める前に知っておきたい、商品固有の違いです。
商品案内の開始幅は、1.5倍ヒダが1枚101cm以上、2倍ヒダが1枚76cm以上です。先ほどの両開きの例では1枚84cmなので、1.5倍は101cm未満、2倍は76cm以上になります。同じレール160cmを覆う注文でも、2倍の方は継ぎ目の対象になります。
比べるのは、商品ページに入れた合計幅168cmではなく、両開きで半分になった1枚84cmです。合計幅だけを両方の開始値へ当てはめると、どちらも継ぎが入ると読み違えます。「合計幅から1枚幅を出す」「その1枚幅を選んだ縫製の開始値と比べる」という順にすると整理できます。
2倍はより多くの生地を使って同じ幅へ仕立てるため、1.5倍と同じ継ぎ条件にはなりません。無地調だから生地をつないでも必ず分からなくなる、という保証もありません。インズでは継ぎの位置を指定できないため、ヒダの谷へ必ず隠すなどの前提で注文しないようにします。資料2
この例では、ヒダのボリュームを優先し、継ぎが入ることも受け入れて2倍にする選択と、布量を控えめにして1.5倍の条件を選ぶ選択があります。好みの陰影だけで決めていた段階に、継ぎ目という判断材料を一つ加えるわけです。
継ぎを避けるために、必要な84cmを76cm未満へ削るのは適切な置き換えではありません。レールを覆うために求めた幅そのものが変わってしまいます。必要幅を保ったまま、どの縫製条件なら納得できるかを選びましょう。別の窓に使うときは、同じ商品でも1枚幅を計算し直してから判断します。
寄せた姿を考えてから、同じ丈で比べる
閉めたときのボリュームが気に入ったら、開けたときに布を集める場所も考えます。左右へ開く窓なら、両端に布が残る姿を想像してください。2倍では使う布が増えますが、寄せた幅が何cmになるかを、倍率の比だけから求めることはできません。
今使っている別のカーテンの寄せ幅が分かっていても、その数値に2÷1.5を掛ければウィントの2倍の寄せ幅になる、とは限らないのです。生地の厚みや折れ方も関わるため、倍率は布量を比較する手がかりとして使い、窓が何cm広く見えるかの保証には使わないようにします。
たとえば、朝に左右へ寄せて窓を大きく見せることを優先したいなら、端に布が増えることも含めて2倍を気に入れるかを考えます。夜のヒダが主役でも、昼のたまりが気になるなら1.5倍を再比較する理由になります。狭い端部へ所定の寸法で必ず収めたい場合は、希望する収まりを商品窓口へ具体的に伝えて相談しましょう。
丈については、ヒダ倍率を変えても同じ採寸基準で比べます。ランナー下から床まで202cmの掃き出し窓なら、インズの厚地の案内に沿って1cm引き、注文丈は201cmです。1.5倍は201cm、2倍も201cmとし、片方だけ床へ長く垂らした姿を想定して比較しないようにします。資料1
フックはAが標準で、Bも選べます。フックより上に出る部分は店側で加えるため、測った床までの丈から自分で上部を足す必要はありません。同じ色、同じ覆う幅、同じ丈をそろえてこそ、ヒダ倍率の違いを選ぶ判断がしやすくなります。2倍の布量を、そのまま商品の重さやレールへの適合値へ換算することも避けましょう。
欲しいボリュームを、縫製と注文内容に写す
ウィントでたっぷりしたヒダを見せたいなら、まず2倍3つ山を候補にし、寄せた布の存在感と継ぎ目の条件も受け入れられるかを考えます。控えめな布量を優先するなら1.5倍2つ山を比較し、どちらも麻風の細かな凹凸を持つ生地として選びます。
今回の例で注文内容をまとめると、幅168cm、丈201cm、両開き、数量1です。届く一組は幅84cmの2枚。この寸法と枚数は両方のヒダ倍率で共通なので、変えるのは1.5倍か2倍かという縫製の指定です。色とフックも一緒に決め、選んだスタイルに対応するサイズ区分へ合わせます。
最後に迷ったときは、閉めた陰影と、開けて端へ寄せた姿のどちらを優先したかったかへ戻ってみてください。継ぎ目の条件まで納得できれば、数字の大小だけに頼らず、自室で見たいカーテンを選べます。注文後の変更を前提にせず、幅・開き方・縫製が一つのメモで対応していることを確かめましょう。
ウィントの商品ページ(インズ)
で、選んだ色の素材感と、1.5倍・2倍それぞれの仕様を見比べられます。必要な幅はそのままに、窓辺へ加えたいヒダの量を縫製で選んでみてください。
参考資料
- インズ「カーテンのサイズの測り方」:レールの採寸位置、幅の係数、厚地の床からの丈、フックの採寸基準。
- インズ「カーテンのスタイルと縫製仕様について」:ヒダ倍率と山数、形態安定、両開きの幅・枚数、幅継ぎの扱い。